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" Cardiac House しんぞうのいえ" に向けて

ヒトの心臓の機能は主に二つの心室が担っており、各々の心室には心房(Atrium)が付随する。 左心室は全身の血液循環を担い、右心室は酸素消費された血液を肺に戻し再酸素化を担う。 四つの部屋は螺旋状に回旋しながら発生し、ヒトの生涯にわたって働き続けるため明快で合理的な構造をしている。

本計画は心臓の形態や機能に通ずる建築を目指したものである。事務所併用住宅であり、事務所スペースは広く社会に向けて発信する機能を担い、 LDKスペースは仕事で疲れた家族を再生する機能を担う。この二室には幾つかの付随する小スペースがあり、各スペースは螺旋状に構築され、採光や通風を確保している。 屋上やベランダには緑化スペースがあり、複数の部屋から植栽を楽しめる。事務所上部は中二階に増築可能であり、事業や家庭の変化に対応できる。 大開口を確保しながらも、土間や庇といった民家の知恵を借用し、明快で合理的かつ住み心地のよい建物をめざした。

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